日吉松の川緑道(ルートマップ

 この緑道の整備の主旨に、田園生活豊かだった頃から、この地域に見られた雑草を大事にしようという運動が一環として盛り込まれている。雑草が山野や田園にふんだんだった時代に、その中に沢山の昆虫が育ち、それを狙って多くの野鳥がいた。魚もいた。そんな中で自然と共に育った子どもたちが、今、年配者になり、そうしたよい時代を思い出し、開発しつくされそうになって、わずかに残っていた緑の地を活かして、生活をうるおし、後世に残そうというのだ。
 

 地元のボランテイアの人たちの陰の努力に支えられ、この緑道は確実に市民の憩いと、健康の場になりつつある。ここには車はない。歩く人とゆっくり自転車でゆく人だけの世界だが、年配者にとっては、昔なつかしい風景が蘇ってきている。
 ひと昔前はどこにもあった、歩く速度の風景が蘇ってきているのだ。歩く人の足音や囁きが、自然の中の鳥の鳴き声などと混じり、こどもの声なども聞こえてくる。歩くひとたちには、ゆっくりと自然の織り成す見事な調和が、木々や草花や鳥などがつくり出す世界がみえてくる。朝に昼に晩に、春に夏に秋に冬に、そのやわらかく暖かい生の感触が蘇ってくるのだ。
 

この忘れていた宝、一生のうちに、意外とすくない、至福の時間の価値が、だれもの手の届くところにあることを、今、思い出して楽しんでいる。
 イギリスの田園も素晴らしいが、自分たちの身近にある風景も、もう一度見直すときがきたのだろう。青い鳥は近くにもいる。

平成12年3月 港北区役所が区60周年を記念して、港北区ウオーキングガイド(てくてくこう歩く)定価500円を刊行した。松の川緑道も地図入りで紹介されているので、お許しを得て、その地図と表紙をここに掲載させて頂く。大きな本屋さんか、大倉山の港北区役所の売店で販売されているので、入手をおすすめしたい。

ルートマップ