その6 旅名人ブックス『ヴェネチア、北東イタリア』海洋都市国家の足跡
ISBN4-8222-2882-7 日経BP社 日経PB出版センター刊 366ページ
文 田辺雅文、写真 武田和秀 定価 (本体2000円+税)
ヴェネチアは人類の歴史の中でも、もっとも特異な、魅力にあふれた商人たちの
つくった都市国家で、実に1100年続いた共和国。その富みの蓄積、独占商品の
開発、情報の独占、そして私たちが現在、取引き、金融、会計などで使っている
多くのノウハウを作り上げた国でもあります。そうして蓄積された富は、後背地に
ひろがるテッラ、フェルマと呼んだ本土属州の諸都市にも繁栄と文化の花を咲かせた。ルネッサンスの花開いたヴェネチアを理解するには、ヴェネチアだけでなく、
この魅力にあふれた北東イタリア、ベネト、フリウリ地方の諸都市をたずねると
一層深い興味と、高い生活文化を理解できる。
取材班は約1か月をかけて、ヴェネチアの息のかかった諸都市をくまなく歩き、まだ日本では知られていない風光、文化遺産、豊かな食生活などを追ってみた。
700枚をこえる 豊富な写真と、現地を確かめて起した地図、そしてホテルの紹介は、このひとつひとつ個性的な古い街々を歩く上でお役に立つことと思います。
ヴェネチアは、オリエントの交易を通して、西洋に様々な生活文化をもたらしましたが、
それは、ハンザ同盟の諸都市、ポルトガル、オランダ、イギリス、そして、米国にまで
その起業家精神を伝え、影響を与えました。そうした観点から、私は、この本の各所に
「ポルトガル」「オランダ」「東イングランド」「ウエールズ」など、過去5年間
に詳しく調べ、歩いたところの接点をマークしておきました。日経BP社刊のこの
5册をあわせ読んでいただければ、きっと9世紀から20世紀までの楽しい旅を
経験できることと思います。